Energy metabolism
エネルギー代謝:食べ物からエネルギーになる仕組みです。
エネルギー代謝は、生物が生きる為の、基本中の基本の仕組みです。
このエネルギー代謝が正常に働くには、
エネルギー源のブドウ糖、脂肪酸、ケトン体だけでなく、
鉄分、ビタミンB群、マグネシウム、酸素、亜鉛、コエンザイムQ10が
十分にないとエネルギー代謝が十分行われなくなります。
この内、ケトン体は、脳と全身の細胞のミトコンドリアの129ATPと高いエネルギー源となります。
脂肪酸は、全身の細胞のミトコンドリアへ提供される、129ATPのエネルギー源となります。
ブドウ糖は、細胞の解糖系では酸素が無いと2ATPだけになります。
ミトコンドリア内のTCA回路と電子伝達系が働くのに必要な栄養が揃っていないと、ミトコンドリアの働きが悪くなり、全身の細胞が60億個、細胞一個当たりのミトコンドリアは100〜3,000個有りますが、1つのミトコンドリアでほとんどエネルギーを作ることが出来なくなると、栄養補給はとても大切になります。
ミトコンドリアに酸素と栄養が満ち足りていても、2ATP+36ATP=38ATPが、脳と全身の細胞のミトコンドリアへのエネルギー源となります。しかし、これでは、エネルギー源不足になり易い、日常活動に支障が出たり、低体温状態になってしまいます。

エネルギー代謝
私達人間はなぜ、生きていられるのでしょうか…?
それは、私達が、必要な栄養素を食事で吸収し、生命活動を維持に必要なエネルギーをつくり続けているから、ということが、一つの答えになります。
私達の体内には、こうしたエネルギーを正常に作り出すシステムが備わっていて、そのエネルギー代謝に於いて欠かせない物質の一つが鉄分です。 鉄分不足を解消するということは、貧血やうつ病などの改善だけではなく、生きるという根本的な部分においても、とても重要なのです。精神(こころ)の状態をより良く保つためにも、鉄分は欠かすことはできません。
そもそもエネルギーとは?
私達が生きていく上で全ての動きにエネルギーが必要です。
当然、エネルギー不足は、生きる為の全ての活動に、影響を及ぼします。
生きることは、エネルギーを作り続けることです。 つまり、「エネルギー代謝」を行うことをさします。
「エネルギー代謝」とは、食べ物がエネルギーになる仕組みのことを言います。
「エネルギー代謝」の基本について理解することで、なぜ鉄分が重要なのか、同時にビタミンやミネラルといった栄養素がいかに大切なのかがよく分かります。
エネルギー代謝
栄養失調とは「糖質過多・たんぱく質不足・ビタミン不足・そして鉄分を含むミネラル不足」の食生活によって引き起こされると考えられています。この「エネルギー代謝」がスムーズに行われなくなるからです。
エネルギー代謝:食べものがエネルギーになる仕組みのことで、つまり、生き物が物質の代謝に伴って行うエネルギーの出入りと変換のことです。
エネルギー物質はATP
私達がエネルギーとして直接利用できるのは ATP(アデノシン三リン酸)と呼ばれる物質です。
ATPは、全ての生物が共通して利用するエネルギー物質で、つまり生命がある証しです。
私達が食事から摂った栄養素によってつくられるエネルギーがATPという分子です。
(ATP:アデノシン三リン酸。アデニン〔塩基〕と、リボース〔糖〕からなるアデノシンにリン酸が3つ結合)
ATP → ADP(アデノシン2リン酸) + P(リン酸) + エネルギー
私達が食事を摂るということは、このATPを作ってエネルギーを蓄積することになります。
出典:「うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった」藤川徳美著 光文社新書
現代の栄養学(カロリー制限食)では、炭水化物が4kcal/g、タンパク質が4kcal/g、脂質9kcal/gとしてカロリー計算をしますが、これは体外でそれぞれを燃やした時の熱量となり、正しくありません。
私達の体内でエネルギーを作る時は、もっと複雑で、別のエネルギーのATPを用います。
エネルギー産生のまとめ
・人はエネルギー(ATP)がないと生命を維持できない
・エネルギー代謝には、嫌気的代謝(解糖系)と好気的代謝(ミトコンドリア系)とがあるり、好気的代謝の方が高エネルギー産生となる。
・エネルギー源は、糖質、脂質、ケトン体。
・高血中ケトン値と脂質代謝が良好であることは全くの別物。
・好気的代謝(ミトコンドリア系)は全てのエネルギー産生に関係している
・糖質はビタミンB群がないと嫌気的代謝(解糖系)のみでエネルギーが産生される
・糖質過多な生活をしていると、嫌気的代謝(解糖系)だけに頼るようになり、エネルギー不足になってしまいます。

