omega-3, 6&9 Oil
私達の体を作るのに必要な栄養素は、タンパク質、脂質、ミネラルです。
又、エネルギー源としては、9kcal/gの脂質と、4kcal/gの糖質が有ります。
このことから、糖質は体を作る栄養素ではなく、体内で僅か1%占める、効率の悪いエネルギー源と言えます。

では、脂質について考えてみます。
種類としては下記のようになります。
①長鎖不飽和脂肪酸多価不飽和脂肪酸オメガ3系オイル:えごま油、亜麻仁油
②長鎖不飽和脂肪酸多価不飽和脂肪酸オメガ6系オイル:ごま油、大豆油、紅花油、グレープシードル油、サラダ油、コーン油
③長鎖不飽和脂肪酸一価不飽和脂肪酸オメガ9系オイル:オリーブオイル、キャノーラ油
④長鎖飽和脂肪酸動物性オイル:獣脂(ラード)
⑤中鎖飽和脂肪酸:ヴァージンココナッツオイル(62%)、MCTオイル(99.8%)
⑥短鎖飽和脂肪酸:酢酸、酪酸、βヒドロキシ酪酸、アセト酢酸
補説−1:オイルの製造方法
①溶剤抽出法:原材料に溶剤のヘキサンをかけて、脂肪分を溶かし、その後、240〜270度の高温下で脱臭、精製、漂白を行い食用油を作る方法。トランス脂肪酸が生成されます。
②水素添加法:食用油の中に水素ガスと触媒を高圧状態にして強引に注入し、酸化し難い食用オイルを作ります。
③部分的水素添加
④低温圧搾法:加熱工程が一切なく、低温で圧搾を行う、一番安全なオイル製造法です。清水スタイルでは、圧搾時の摩擦熱に依る品質劣化を避けて、独自の超低温圧搾法でオイル抽出を行っています。
補説−2:日本オリーブオイルソムリエ協会理事長多田俊哉氏自著「そのオリーブオイルは偽物です。」と、トムミューラ氏自著「エキストラバージンの嘘と真実」に依ると、オリーブオイル生産国から輸出されているエキストラバージンオリーブオイルは少量であり、多くは古代ローマの時代から行われていた偽装オリーブオイルが圧倒的に多いといいます。市販のエキストラバージンオリーブオイルは、中身、商品ラベルも偽装されており、原産地表示、オリーブ農場名、酸化度も偽装され、カビや傷の付いたオリーブを原料にして作った低品質なオリーブオイルや、大豆油・ヒマワリ油等を加えて作った混合オイルとのことです。健康維持目的を期待して購入すると危険と言えます。
補説ー3:中鎖飽和脂肪酸は小腸から門脈を通って肝臓に到達し、ケトン体に変わります。
オメガ6系オイルにはリノール酸が含まれ、体内でアラキドン酸という物質に変化し、一部が炎症を引き起こしたり、強めたりします。
また、体内のホルモンバランスが崩れて免疫の乱れや高血圧などに関連します。 更には、炎症や免疫に影響を与えることから、アトピー性皮膚炎や花粉症、喘息などのアレルギー疾患との関連が疑われています。
オメガ6系オイルを多用している人には、アルファ・リノレン酸、DHA、EPAの多いオメガ3系オイルを摂取して、リノール酸の働きを抑制する必要が有り、このオイルを抽出する方法が量産化する為に、高熱での精製、水素添加して抽出したりとと教科書には書かれています。
しかし、その摂取比率を1:1にすべきと主張する人から4:1にと主張される人まで様々です。更には、オメガ6系オイルの摂取量に個人差が有ります。
料理に用いたり、お菓子、加工食品を多く食べる人は病気予防の為に摂取量に注意しなければなりません。
とにかく、バランスをとることの大切さは理解して頂けると思います。
しかし、有機JAS認証取得ヴァージンココナッツオイルやMCTオイルを多用し、オメガ6系オイルを使っていない人の場合、オメガ3系オイルだけの摂取でいいわけです。
では、どのオメガ3系オイルが良いのでしょうか?
シソ油(エゴマ油)やフラックスオイル(亜麻仁油)は、オメガ3系オイル100%ではありません。このアルファリノレン酸は、私達の体内ではDHAやEPAに変換しますが、その変換率が100%ではなく、たった10%〜15%です。
そして、シソ油(エゴマ油)、フラックスオイル(亜麻仁油)は、アルファリノレン酸100%ではなく、オメガ6系オイルのリノール酸、オメガ9系オイルのオレイン酸、その他のオイルが含まれ、加熱しないこと、賞味期限が極端に短いこと、エゴマや亜麻仁の栽培地で農薬や化学肥料を用いて収穫量を増やしているとしたら、健康維持の為に摂取している目的が達成されません。
このことを考えると、食べ物の原形が見えるサンマやサバなどの方が遥かに経済的で
安心できると思います。
以上から、多くのDHA、EPAが含まれる魚を直接食べた方が良いと言えます。