腸内フローラを豊かにする方法。

東京医科歯科大学名誉教授・藤田紘一郎医学博士は、腸内フローラについて下記のように説明しています。
理想的な腸内フローラのバランス
善玉菌:日和見菌:悪玉菌=2:7:1
①善玉菌(善玉菌の好物:発酵食品、食物繊維、規則正しい生活)
ビフィズス菌
乳酸桿菌・乳酸球菌
麹菌
酵母菌他
②日和見菌
バクテロイデス門
ユウバクテリウム
大腸菌(無毒株)
嫌気性連鎖球菌他
③悪玉菌(悪玉菌の好物:タンパク質、脂肪、加齢、ストレス、不規則な生活)
ウエルシュ菌
ブドウ球菌
大腸菌(有毒株)
腸内フローラを改善すると、生まれる効果は下記の通り。
①体の免疫力細胞の70%が腸に有り、腸が健康になると免疫力が活性化。
②便秘予防改善
③アレルギーの予防改善
④感染症の予防改善
⑤癌の予防改善大腸ガンの発症リスクを下げる。
⑥生活習慣病の予防改善
⑦うつ病の予防改善
⑧ダイエット
食事内容で、腸内フローラは変わります。
①プレバイオテイクス(善玉菌のエサ)
水溶性食物繊維
オリゴ糖
糖アルコール
プロビオン酸菌による乳清発酵物
②プロバイオテイクス
乳酸菌
ビフィズス菌
腸内フローラが関係する病気は下記の通り。
①大腸癌:癌予防に効果の有る植物性食材(デザイナーズフーズ・ピラミッド)を参考にした食材の料理を食べて、大腸癌発症リスクを下げる。
②糖尿病:善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維を増やしてバクテロイデス門を増やすことで糖尿病が改善。
③感染症:腸内フローラを増やす為に、過度な殺菌(抗菌・除菌)は良くない。
④アレルギー:多様な菌に触れた子供は、アレルゲンに対応する腸内フローラができる。
腸内フローラのバランス状態は、お通じでわかる。
①昔と比べると、1日の排便量が400gから150gに減少。女性はその半分80g程度。
②原因は、食の中の野菜摂取量が減り、食品添加物が増加。
③便の構成:水分が80%、食べカス・腸内細菌・老廃物:20%
④便の色は胆汁の色で、腸内での滞留期間が長くなると、黒ずむ。
理想の排便
①毎日、もしくは2日に1回
②排便時間が3分以内
③毎日同じ時刻に出る
ベストな便
①黄金色
②バナナ2本分
③ふんわり臭う
④バナナ状、半練り状態
快便の方法
①腸内フローラのバランス改善:善玉菌を増やす。
②排便の量を増やす:食物繊維を多く摂取する。
③良い睡眠をとる。寝る前に水を一杯飲む。
④毎日1.5L以上の水分を摂る。
⑤腹筋を鍛えて排便力を上げる。
⑥ストレスを溜めない。
⑦腸内フローラを改善する短鎖飽和脂肪酸(ケトン体のベータヒドロキシ酪酸)
注意事項
①血糖値を上げない為に人工甘味料を摂ると、腸内フローラは変化し、血糖値を下げる能力が低下する。
②抗菌薬の服用
③抗生物質